介護休業給付金とは?支給申請して家族を安心サポート

介護休業給付金

『介護休業給付金』をご存知ですか?

介護休業給付金とは、雇用保険の加入者家族が要介護状態となり、介護するために休業した場合、収入源を補うことを目的とした給付金制度を言います。

受給できるのは、雇用保険加入者で、家族を介護するために介護休業を取得した人。
つまり、雇用保険加入者であれば、パート・アルバイトの方でも受給可能という訳です。

家族をサポートするのはお金も時間もかかります。
仕事しながらサポートするのは、簡単なことではありません。

しっかりと向き合うためにも、この制度を利用する価値は十分にあります。

家族がケガをした時、親が介護が必要になった時、こんな制度があると安心ですよね。

それでは、具体的に条件や金額などについて説明させていただきます。

支給対象者とは?

・65歳未満の雇用保険の一般加入者
・同一事業主の下で勤続1年以上であること(パートやアルバイトも対象)
・介護休業を開始日前2年間に、賃金支払基礎日数が11日以上ある月が12ヶ月以上あること
・介護対象家族とは、負傷、疫病、身体上もしくは精神上の障害により2週間以上に渡り日常生活のサポートを必要とする状態であること
・事前に事業主に対し、介護休業を申し出し了承をもらっていること

「要介護状態」とは?

ここでいう「要介護(介護を要する)状態」とは、具体的にどのようなことでしょうか。
厚生労働省のHPでは、このように説明されています。

『負傷、疾病又は身体上若しくは精神上の障害により、2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態のことをいい、要介護認定を受けていなくても、介護休業の対象となり得ます』

つまり、要介護認定(要支援~要介護)を受けていなくても、病気やケガなどで家族のサポートが必要であれば介護休業給付金の対象となるのです。

対象となる「家族」とは?

介護休業給付金に関して言う「家族」とは・・・

被保険者(雇用保険加入者)の「①配偶者」「②子(養子含む)」「③父母・配偶者の父母(養父母含む)」
被保険者(雇用保険加入者)が同居している&扶養している「④祖父母」「⑤兄弟姉妹」「孫」

のことを言います。

事実婚の場合は?

事実婚の場合も「家族」に含まれます。又、それと同様の事情にあると認められる人も含まれます。

支給日数の数え方

どのくらい介護休業給付金がもらえるのかお話したいのですが、支給日数の数え方に注意が必要となるため先に「数え方」についてお話をさせていただきます。

12ヶ月の間に、30日で終わる月もあれば28日で終わる月もありますよね。
そうなると、計算方法がややこしくなるため、1ヶ月=30日として数えます。

しかし、端数の部分は歴日数(カレンダーの数そのまま)で数えます。

例)
11月10日~1月15日まで介護休業をとった場合

①11月10日~12月9日=1ヶ月(30日)
②12月10日~1月9日=1ヶ月(30日)
③1月10日~1月15日=6日(歴日で数える)

合計:30+30+6=66日

このように支給日数を数えますので、計算する際は注意してくださいね。

いくら支給されるの?計算方法とは?

では、介護休業給付金がいったいいくらになるのか。
計算式をもとに順を追って金額を出していきますね。

<支給額の計算方法>
賃金月額(休業開始時賃金日額×支給日数)×67

「支給日数」・・・介護休業期間を介護休業開始の日から30日ごとに区切り、それぞれの期間ごとに支給額が算定され、合計額が一括して支給される。支給日数最長93日間(3ヶ月間)。
「賃金日額」・・・原則介護休業開始前6ヵ月(月給×6)の賃金を180で割った額
賃金月額上限・・・42万円6300円が上限。6万9000円を下回る場合は6万9000円が支給額となる
※介護休業給付金の支給率は、40%だったが平成28年8月1日~67%に増額となった

例)月給30万円の人が「11月10日~1月15日まで」介護休業した場合

計算式  金額
賃金日額 (30万円×6)÷180日 =10,000円
賃金月額 10,000円×30日 =300,000円
支給① 11月10日~12月9日【30日分】
10,000×30日×67%
=201,000円
支給② 12月10日~1月9日【30日分】
10,000円×30日×67%
=201,000円
支給③ 1月10日~1月15日【6日分】
10,000円×6日×67%
=40,200円
総支給額 ①+②+③ =442,200円

支給日数は「最長93日」

介護休業給付金は「最長93日間(3ヶ月間)」です。

以前は、連続3ヶ月間を限度として1回限りしか支給が認められませんでしたが、「短期間の休業」や「複数回の休業」のニーズもが増え、平成29年1月~介護休業期間93日を3回まで分割して取得できるようになりました。

そうすることで介護休業をより取得しやすくし、介護離職の防止につなげるのが狙いです。

介護休業給付金はいつもらえるの?

介護休業が終了した日以降の受取りとなるため、介護休業を連続して93日間取得した場合更に3ヵ月先になります。
※事業主の申請期限は「介護休業終了日の翌日から起算して2ヵ月を経過する日の属する月末まで」となっているため、場合によっては介護休業が終わったとしてもすぐにもらえないケースもあるかもしれませんので、事業主に確認をしておいたら安心ですね。

介護休業給付金の申請方法

(申請先)
被保険者自身が行うことも可能ですが、勤務先である事業主を通して行うのが一般的です。
※被保険者自身で申請を行う場合は、介護休業を開始した日の翌日から10日以内に書類を提出する必要があります。
※事業主が申請を行う場合は、介護終了日の翌日から2ヶ月を経過する日の属する月末までとなります。

労働者から申請の依頼を受けた事業者は「雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書」「介護休業給付金支給申請書」に必要書類を添付し、経過した月の翌日までに、会社の所在地管轄のハローワークへ提出します。

支給期間中に賃金が支払われていた場合

1支給単位期間において、「休業開始時賃金日額×支給日数」の80%以上の賃金が支払われている場合は、介護休業給付の支給額は、0円となります。
また、80%に満たない場合でも、収入額に応じて、支給額が減額される場合があります。

介護休業給付金制度を気軽に利用できる社会へ

支給率(%)も40→67%にあがり、3回に分けて取得ができるようになった介護休業給付金制度。
少しずつ法改正されてきてはいますが、「親が病気になったので介護休暇(介護休業給付金)利用させてください」と当たり前に言える社会・・・ではありません。

みなさんもご存知のように、今は「高齢社会」です。
そして、介護を家族するために退職する「介護離職」も増えています。

雇用側と労働側が協力し合い、安心して仕事と介護ができる環境を整えていってほしいと思います。