国民年金保険料が支払えない時は「免除・猶予」で差し押さえを免れる方法

国民年金保険料が支払えない

近年、税金の未払いや滞納などが社会問題となっており、テレビでも「税金未納!差し押さえ!」というドキュメント映像が流れるようになりました。

払うお金はあるけど払わない!というのは、悪意もあり問題ですが・・・
リストラ・就職難・病気などで、収入を得ることができず、経済的に厳しい時も十分あり得ます。

日々の生活費だけでも厳しいのに、高い税金を毎月支払うのは本当に大変ですよね。

みなさんは「保険料支払いの免除や猶予」という制度があるのをご存知ですか?
納付書などに案内が入っていたりするので、見たり聞いたりしたことはあるのではないでしょうか。

それでは「どんな時に免除や猶予対象となるのか」そして、この制度の「メリット・デメリットは何か」についてお話させていただきます。

国民健康保険料が免除・猶予になる場合

免除ケース

免除 法定免除 全額免除:生活保護法の生活扶助や障害基礎年金を受けている場合
申請免除 所得(世帯)が一定額以下の場合
全額免除:前年所得が以下の計算式で計算した範囲内であること
(扶養親族等の数+1)×35万円+22万円
【例】扶養0人の場合=(0+1)×35万円+25万円=60万円以内であれば全額免除
【例】扶養1人の場合=(1+1)×35万円+25万円=95万円以内であれば全額免除
4分の3免除:前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であること
78万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
 ③半額免除:前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であること
118万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
4分の1免除:前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であること
158万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
退職(失業)時の特例免除 退職(失業)した場合、退職をした人の所得を除外した世帯全体の所得額により免除

猶予ケース

猶予 学生納付特例 20歳以上の学生で、学生本人の所得が一定額以下の場合
118万円+扶養親族等の数×38万円+社会保険料控除等※夜間・定時制課程や通信課程の方も含まれますので、ほとんどの学生の方が対象
納付猶予  20~50歳未満で、本人と配偶者の所得が一定額以下の場合
(扶養親族等の数+1)×35万円+22万円

私の場合、進学はしましたが金銭的に厳しかったため、「学生納付猶予」を利用していました。
その後、学生中の年金は支払っていません・・・つまり、将来もらえる年金は満額とはならず、多少減額されることになります。

このように、免除も猶予もメリット・デメリットがありますので、以下比較してみましょう。
そして、きちんと理解した上で免除・猶予を活用しましょう。

免除・猶予のメリットデメリット

免除

猶予

メリット 〇免除期間中の年金は支払わなくてもいい

〇免除期間も受給資格を満たす年数(25年間)に含まれる
※将来、年金を受け取るには、25年間分の年金保険料を支払うことが条件。しかし、免除期間中もこの25年に含まれるため、もし3年間の全額免除があった場合、実質22年間分の保険料支払いで将来年金を受給することができる。
※学生納付特例も同様!

〇免除期間分の保険料は、国が1/2負担してくれる
免除期間の保険料は減額(全額・3/4・半額・1/4)されていますが、減額にされた分の1/2を国が税金から負担してくれます。つまり、25年間全額免除されていたとしても、半分は国が払ってくれているので、最低でも満額の半分の年金を受け取ることができます。
学生の場合(学生納付特例)は、免除ではなく猶予制度なので、国からの補填は受けることが出来ません。但し猶予していた保険料を10年以内に支払った場合(追納)、将来受給できる年金額に反映されます。

〇免除期間中も、障害年金・遺族年金の受給対象になる
障害年金・遺族年金を受給するには、年金を支払うべき期間の2/3以上支払う。又は、直近1年分の滞納なしという条件があります。免除手続きをとっておけば、免除期間中も支払期間としてカウントされますので、事故などによる不測の事態でも年金を受給することが出来ます。
※学生納付特例も同様!

〇免除期間分の保険料を後からでも払える(10年間)
免除・猶予制度を使うと、先に書いたとおり免除額の1/2は国が負担してくれます。但し、あくまで1/2なので保険料を満額支払った場合よりは、将来受給できる年金額が減ってしまいます。
もらえる年金額を増やしたいという方は、免除・猶予期間中の保険料を10年間さかのぼって支払う(追納)することが出来ます。
※学生納付特例も同様!

デメリット ●免除期間分、将来受給できる年金額が減ってしまう

●後で追納出来る(10年間)が、その際、免除・猶予を受けた翌年度から3年目以降に追納すると加算金が発生してしまいます。加算金は経過期間によって変わりますが、月額でおおよそ100~200円位

毎月、支払う国民年金保険料は(H29年時点)16,490円です。年間にすると約20万円・・・経済的に厳しい状況の時にとってこの金額は大きいですよね。

上記のデメリットのように、将来年金が減るのは嫌だと思われるかもしれませんが、メリットも多いです!生活が安定した時に追納することもできますので、本当に生活が厳しい時は「免除」「猶予」制度を活用した方がいいのではないでしょうか。

我が家の話になりますが、私が高校生の時に父がリストラにあい、母は金銭面でとても苦労し税金を後回しにしていました。すると、市役所の人が家まで来て「支払えないと差し押さえになります」と言われ、そこでやっと母は市役所へ相談しにいき、分割払いという方法で落ち着きました。

一番やってはいけないのは、支払えないからといって何も行動しないことです。
「支払えないという」状況を市役所側に伝えることで、相談にのって対応方法を提示してくれますし、我が家のように急に市役所が来て差し押さえの勧告をされずに済みます。

昔を振り返って、母も言っていました・・・
「すぐに相談しにいけばよかったな。市役所の人が来てはずかしかったし、その後市役所へ行くのも辛かった・・・」と。

保険料を優先することで、生活がより困難となり体調を崩す原因になるかもしれませんので、無理せず制度を利用することも大切です。

滞納している保険料を今からでも支払えます

今まで滞納していた保険料は「2年」という時効があり、この2年を経過してしまうと保険料を納めることができませんでした。しかし、特例ができ、平成30年9月まで過去5年間さかのぼって納付ができるようになったのです!また、その保険料は納めた年の社会保険料控除の対象にもなります。

未納があって諦めていた方にとってはチャンスですね。

申請・手続き方法

免除や猶予の手続きって、審査や手続きが面倒なのでは・・・と思われるかも知れませんが、比較的簡単です。

まず
住所地のある市区町村役場(国民年金担当窓口)へ行きましょう。
郵送することも可能ですので、詳しくは電話でご確認を!

【持ち物】
印鑑
年金手帳、又は、基礎年金番号通知書

場合によっては、前年(または前々年)の所得を証明する書類・退職や失業した方の場合は、そのことを確認できる書類が必要となりますので、お住いの市区町村役場に確認してみましょう。

【本人が申請に行けない時】
本人以外が申請する場合は、原則として委任状が必要となりますので、事前に用紙をゲットしておきましょう。
保険料の免除・猶予・委任状の用紙は窓口でもらえます。

まとめ

私の身近な人も、免除を活用し今頑張って生活を立て直そうとしています。
もし、現状で困っておられる方がいましたら、メリット&デメリットを確認の上、保険料の免除・猶予を検討されてみてはいかがでしょうか。