被災者生活再建支援制度・災害見舞金・災害援護資金・災害弔慰金(さいがいちょういきん)

被災者生活再建支援制度

本当であれば災害なんて起きないでほしい・・・
でも、ここ数年で大きな災害が続いており、日頃の備えが大切になってきています。

私の親戚も東日本大震災で全壊半壊をし、長年仮説住宅生活を送っていました。
しかし、親戚といえどお金を支援する余裕もなく無力さを感じる日々・・・。

今回は、日々の備えの一つとして、災害にあった後に必要となる助成金のお話をしたいと思います。まずは、自然災害で家に大きな被害が生じた場合にでる支援金についてから。

被災者生活再建支援制度

地震や津波、台風などの自然災害によって大きな被害を受けた世帯に支給され生活をサポートする制度を言います。又、下記表のように加算支援金の条件の場合、最高で300万円基礎支援金+加算支援金)が支給されます。

支援金支給対象の地域条件とは?

自然災害で全壊したら必ずこの制度が対象!・・・となるわけではありません。

10世帯以上の住宅全壊被害が発生した市町村
100世帯以上の住宅全壊被害が発生した都道府県など

条件が定められており(内閣府HP参照)、対象地域外で住宅に被害が生じた場合は、残念ながら支給されないことになります。

「なんでうちは対象外なんだ!」というテレビのニュースを観たことがありますが、こういう事情が原因だったんですね。

しかし、金額は大きく変わるかも知れませんが、この次に説明する「災害見舞金」で支援金を受け取れる可能性がありますので、落胆せず読み続けて頂ければ幸いです。

支給対象となった場合、支援金はいくら?

<住宅の被害状況>

被害状況 基礎支援金
複数(2人以上)世帯 単数(1人)世帯
全壊(住宅が全壊した状況) 100万円 75万円
大規模半壊(住宅が半壊し大規模な修繕を行わなければ住めない状況) 50万円 37.5万円
解体(住宅が半壊・敷地内に被害が生じ解体) 100万円 75万円
長期避難(危険な状態が続き住宅に住めない状況が長期間つづいている) 100万円 75万円

<住宅の再建方法>

再建方法 加算支援金
複数(2人以上)世帯 単数(1人)世帯
建築・購入 200万円 150万円
補修 100万円 75万円
賃貸(公営住宅を除く) 50万円 37.5万円

例-①複数世帯の場合
住宅が全壊(100万円)したため、新たに住宅を購入(200万円)した⇒合計300万円支給

例-②複数世帯の場合
住宅が大規模半壊(50万円)したため、現在の住宅を修繕(100万円)した⇒合計150万円支給

例-③単数世帯の場合
敷地内に大きな被害が生じ解体(75万円)し、賃貸へ引っ越した(37.5万円)⇒合計112.5万円支給

申請はどこへ?

①居住地である市区町村に「支援金支給申請書」を提出

②市区町村が住宅を現地調査し罹災証明書(りさいしょうめいしょ)を発行
※罹災証明書:地震や風水害などで被災した家屋や建物などの被害の程度を証明する書類。被災者支援の資金の給付や融資、税金や保険料の減免などの申請に必要になります。

③申請から1~2ヶ月後に支給

注意!申請には期限があります!

◆基礎支援金申請期限:原則災害が発生した日から13ヶ月以内
◆加算支援金申請期限:原則災害が発生した日から37ヶ月以内

H23年「東日本大震災」の基礎支援金は、H28年4月に申請受付終了。加算支援金についてはH30年4月10日まで延長されました。

H28年「熊本地震」の基礎支援金は、延長されH30年5月13日まで。加算支援金は、H31年5月13日が申請期限となっています。

このように、災害が起きてから申請するまでの期限が設けられており、身体的にも精神的にも余裕のない状況の中だとは思いますが、申請は早めにした方が後々のためになります。

災害見舞金

上記でお話した大きな自然災害でなくても、様々な災害に遭った人自治体(都道府県や市区町村)から「災害見舞金」が支給されます。支給額は、自治体によって1~20万円位というように大きく異なりますのでお住まいの自治体ホームページをご確認ください。

【埼玉県さいたま市の場合】HPより抜粋

住居の被害が全焼、全壊、流失の場合 1世帯当たり30,000円、1人当たり20,000円
住居の被害が半焼、半壊、床上浸水の場合 1世帯当たり20,000円、1人当たり10,000円
災害により1月以上の加療を要する重傷を負った場合 1人当たり50,000円

【広島県広島市の場合】HPより抜粋

住家の全壊・全焼・流出世帯 1世帯当たり  300,000円
住家の半壊・半焼世帯 1世帯当たり  100,000円

支給対象となる災害とは?

火災や鉄道事故、航空機事故、爆発事故、洪水、暴風、地震、津波などが対象となります。

申請はどこへ?

①お住まいの市区町村又は、都道府県に申請を行います。

②市区町村が住宅を現地調査し罹災証明書(りさいしょうめいしょ)を発行

③対象となれば災害見舞金の支給となります。

災害援護資金

災害援護資金とは、上記2つのような支援金ではなく、市区町村が実施主体となって「好条件で資金を貸しますよ」という制度です。
最初にお話しした「被災者生活再建支援制度」で対象外地域となり、再建したいのに資金が足りない・・・そんな時、最大350万円の災害支援金を借りることができます。

借りる条件とは?

①所得制限(厚生労働省HP)
世帯の所得の合計が一定額未満でなければなりません(世帯の人員により区分)

世帯人員 市町村民税における前年の総所得金額
1人  220万円未満
2人  430万円未満
3人  620万円未満
4人  730万円未満
5人以上  1人増すごとに730万円に30万円を加えた額
ただし、その世帯の住居が滅失した場合にあっては、1,270万円とする。

②災害救助法が適用される自然災害によって世帯主が負傷するなど、住居や家財に損害を受けた世帯となります。又、自然災害とは、都道府県内で災害救助法が適用された市区町村が1以上ある災害となっています。

③通常の貸付条件
(1)償還期間(返済期間:最終返済日までの期間)
10年※据置期間を含む
(2)年利3%
(3)据置期間(資金を借りてから返し始めるまでの期間)
3~5(特別の場合)年は無利子
※据置期間については、自治体によって異なります。

◆東日本大震災の貸付条件(厚生労働省HP
(1)償還期間の3年間延長
(2)通常は3%の利子を保証人ありは無利子、保証人なしは1.5%に引下げ
(3)償還免除

このような貸付条件になっており「保証人がいれば年利も半分」!。又、借りてすぐ返さなくてもいい「据置期間」があるというのは、本当にありがたいですよね。お金を借りて、それを基に生活基盤を作り、3~5年後から無理なく返済を開始できます。

いくら借りれるの?

【被害と程度の貸付額】

下記表のように、世帯主に「1ヶ月以上の負傷」があるか無いかで大きく貸付額が変わります。

被害の程度 世帯主に1ヶ月以上の負傷がある場合 世帯主に1ヶ月以上の負傷が無い場合
家財や住居に損害なし・当該負傷のみ 150万円
家財の1/3以上損害 250万円 150万円
住居半壊 270万円 170万円
住居全壊 350万円 250万円
住居の全体の滅失または流出 350万円

申請先と返済方法

窓口は、居住地の市区町村または都道府県窓口になります。
そして、返済方法は『年賦・半年賦 (ねんぷはんねんぷ』方式がとられており、自治体によって異なりますので確認しておきましょう。

※「年賦・半年賦」は、分割返済方式で、年賦は年に一回、半年賦は半年に一回の支払いを指します。どちらも毎月の支払いがなく、サラリーマンのボーナスや農家の収穫時期の後など、まとまった収入の見込める時期に一年分、もしくは半年分を払うのが特徴です。

注意!申請期限があります!

被災した日の翌月から3ヶ月以内に申請しなければなりません。

災害弔慰金(さいがいちょういきん)

自然災害によって死亡した人、または行方不明になった人の遺族へ最大500万円の弔慰金が支給されます。
東日本大震災では、多くの方が亡くなり・・・多くの方が今も行方がわかっていません。その苦しい状況の中、「災害弔慰金」の申請をして支給を受けるのは本当に辛いと思います。しかし、命残された者として生きていかなければなりません。

対象となる自然災害とは?

どんな災害でも対象になるのではなく、下記の条件の方となります。

①1市区町村において住居が5世帯以上滅失した災害
②都道府県内において住居が5世帯以上滅失した市区町村が3以上ある災害
③都道府県内において災害援助法が適用された市区町村が1以上ある災害
④災害援助法が適用された市区町村を区域内に含む都道府県が2以上ある災害

受取の支給対象となる人とは?

配偶者・子・父母・孫・祖父母という優先順位で受け取ることができます。

いくら支給されるの?

生計維持者が死亡した場合 500万円
生計維持者以外が死亡した場合 250万円

申請はどこへ?

居住地の市区町村窓口へ申請を行います。

まとめ

被災者生活再建支援制度・災害見舞金・災害援護資金・災害弔慰金についてお話させて頂きました。
災害に遭い、新たに生活を立て直すのは容易なことではありません・・・。

家を建て直すに数千万円という費用がかかり、支援金だけではどうしようもできないかも知れません。しかし、スタートをきるためのお金だと思えば、とてもありがたい支援金です。

災害に遭わないことが一番ですが、もし災害に遭った時は行政の制度を十分に活用してください。